医学のたまごで小説家のありかたを考える

第二回大賞・三船恭太郎くんが2008年3月に受賞したとき、「最近読んだ本」としてあげたのが、『医学のたまご』(海堂尊理論社)です。

僕は当時読んだことがなく、最近読みました。

とてもおもしろい小説ですが、巻末のあとがきに、是非みなさんに読んでほしい一文があります。



「私は小学六年生の時、初めて物語を書き上げました。そして二番目の物語を書いたときには…」




このつづきは、自分の目で確認してみてください。


「小説家」というのは、職業の名前ではないのかもしれないな、そんなふうな考えが浮かびました。

ネクスト・ソサエティ

ここ数日、P.F.ドラッカーという人が書いた「ネクスト・ソサエティ」という本を読んでいます。
ビジネス書なので、12歳世代にはちょっと難しいかもしれません。
でも、とても興味溢れる記述がいっぱいの魅力的な本です。


その中ではこんなことが書かれています。

(これからの世の中では)知識は急速に陳腐化する。そのため定期的に教室に戻ることが不可欠となる。


みなさん、勉強は大学卒業まで、と思ってますか?
そんなことはなくて、大人になっても勉強です。日々、勉強です。

ええー、そんなああ。この苦痛から早く解放されたいと思ってたのにい。
そんな叫びが聞こえてきそうです。


その気持ち、よーくわかります。

でも、安心してください。
大人になってからの勉強って楽しいんです。

なんでこんな楽しいものを、あんなに嫌がってたんだろう。いったいどうして、そして、誰が、こんなにも刺激に満ちた勉強をつまらなくさせているのだろう。そんなふうに思うくらい。



大人になっても勉強が必要。
でも、大人になってからの勉強は楽しい。
頭の片隅にでも入れておいてもらえたら、と思います。

物語を創る子どもたち 様々な取り組み

各務原市立中央図書館では、5月31日(日)に「〜めざせ!童話作家〜はじめてつくる童話教室」と題して、物語を創る講座を開催しました。

講師に金森範子先生をお迎えし、小学5,6年生の女子児童10人が参加しました。
前半は「あいうえお作文」、チーム対抗「インスピレーション・ゲーム」などでイ
メージの瞬発力、感受性を養うトレーニング。
後半は原稿用紙の使い方、自由テーマでの作文つくり。

「インスピレーション・ゲーム」は、決まったお題に対して頭に浮かんだコトバを
紙に書き、相手チームは誰がそのコトバを書いたか当てるゲームです。

大人の方も混じって参加ましたが、「子どもの発想は意外に手ごわい!!」との感想が上がっていたそうです。

主催者の方は「今回の教室が文学賞の応募へつながるといいなと心から願っています」と語ってくださいました。
秋の読書週間にも開催する予定です。
お近くの方は是非ご参加ください!


このブログでは、12歳の文学賞にまつわる取り組みをしている方々を、紹介していきたいと思っています。

是非、12sai@shogakukan.co.jpまでメールでお知らせください。

コロコロコミックに熱くなる

東大からの帰り道、ふと立ち寄った書店で購入した本。

男子のみんなが大好きなコロコロコミックの歴史を記した一冊です。

これまたコロコロ愛に満ちた一冊ですばらしい!

みなさん、意外と知らないかもしれませんが、コロコロは学年誌の増刊として始まった雑誌なんです。だから、歴代編集長の多くは『小学一年生』〜『小学六年生』編集者だったりするわけです。

コロコロコミックに根付いた熱いスピリッツのルーツは学年誌にあり!と、うれしくなりました。
が、
その反面、今の学年誌にコロコロのような熱いスピリッツはあるのだろうか???と思ってしまうところもあり、、、反省もさせられた一冊でした。


12歳の文学賞にぜんぜん関係ないじゃん!そう思ったあなた、それは違います。

12歳の文学賞学年誌スピリッツを具現化したもの、と僕は常々思っています。つまり、学年誌にルーツがあるコロコロコミックと通ずるところがあるのです。


知名度、影響力、熱さ(厚さも)、パワー、どれをとってもコロコロの足元にも及べていないのが実情です。
でも、コロコロだってスタートしたころは、学年誌編集者が他の仕事をしつつ作っていたものなのです。

いつの日か、12歳の文学賞だってコロコロみたいに、パワフルな存在になってやろうではありませんか!

そのためには、僕ら事務局の人間の頑張りももちろん大事ですが、それ以上に、みなさんの「名作」「大作」「ぶっとび作」があってこそ!です。


目標はコロコロ!
頑張っていきましょう!

東京大学で勝間和代さんと、第三回大賞・中石海くん

大盛況でした!
東京大学の学園祭ステージに、第三回大賞の中石海くんが登壇!

今をときめく売れっ子経済評論家・勝間和代さんと堂々たるトークをしてきました。
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30178/45184404

あいにくの大雨の中でしたが、会場は熱気に包まれ、中一の「作家」へ熱い視線が注がれていました。
「小学六年生」8月号や、12歳の文学賞公式サイト、このブログなどで、その模様を紹介予定です。
お楽しみに!


ちなみに、私・水野も登壇してきました。中石くんのサポート役、のつもりが、その直前の勝間さんの講演内容があまりに私が常々考えていたことに合致していたこともあり、つい熱くなり、長々と語ってしまいました!(汗)


とてもいい経験をさせていただき、主催の出版甲子園の方々に感謝感謝です。

中石くんにとっても、東大の空気を吸えたことはいい機会になったのではないでしょうか。

おつかれさまでした!

12歳の文学賞が大切にしたいこと

とあるところに提出するために書類を制作中です。

その過程で改めて考えた12歳の文学賞の意義を3つ。

○文章を書くことの楽しさを実感する場を作りたい。

○「すばらしい文章、すてきな物語を作れること」で、子どもがヒーローになれる場を作りたい。

○従来の学校教育にある文章教育とは異なる新しい指針を作りたい。

大きく分けるとこの3つになります。

こうしたことをもっともっと広げていくために、浸透させていくために、どうしたらよいか、今、熟考中です。